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ジャヤワルダナ・元スリランカ大統領の宮中スピーチの2

以下、前回に続き、スピーチの内容です。
 「一九五一年、私は首相のD・S・セナナヤケ氏に選ばれて、米国のサンフランシスコにおける対日講和条約会議に出席することになりました。私はサンフランシスコへ行くのに、日本を経由し、そこで勝って私が著書を読んだことのある、仏教指導者に会いたいと思いました。
 当時も、あなた方は戦争が引き起こした惨事に苦しんでしました。
 いくつかの都市は完全に破壊されており、東京も半分以上が破壊されていました。その時私がお会いした日本の方達は、皆私が滞在したホテルの外でのみ会うことが許されました。
 私はいくつかの寺を訪ねて、仏教指導者達と会い、仏教について論じました。
 私がよく覚えているのが、当時から禅の世界的権威とされていた鈴木教授とお会いしたことです。私は鈴木教授に日本の方が信仰している大乗仏教と私達が信仰している小乗仏教はどう違うのかを尋ねました。
 すると、教授はこう言いました。『何故あなたは違いを強調しようとするのでしょうか。それよりも、私達はどちらも仏・法・僧を護持することで共通しており、無常・苦・無我を証得するための八聖道を信奉しているではありませんか』
 私は日本の仏教徒とスリランカの仏教徒を結びつける強い絆があることを感じました。」

また続きは次回。
 今日中に終わろうと思いましたが、なかなか訳が進まず、途中となってしまいました。
ジャヤワルダナ元大統領は仏教の強い絆を感じています。これは、スリランカで仏教復興運動を大東亜戦争前に実践していったアガナーリカ・ダルマパーラの日本に対する感情と同じものではないかと思います。
 この人物についても、後で触れていく予定です。
 同じ仏教国という思いはスリランカ人は強いようです。しかし、これに対して日本人には自分の国が仏教国という意識は低いのではないかと思います。また、神道の国、神の国という意識も低いのではないかと思います。
 かくいう自分も、こういう意識を持ったのは山口修源氏の話を聞いてからでした。
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タグ : ジャヤワルダナダルマパーラ山口修源鈴木大拙

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